ネットワークエンジニアのキャリアパスとT字理論

コラム

 

ネットワークエンジニアが目指すキャリアパスについて、
SEとしてよくあげられているのが、

運用・保守 → 構築・設計 → 要件定義・提案

みたいな、仕事内容を段階を経て、
より上流工程にシフトしていくようなものですよね。
僕も、同じように構築・設計から始まりましたし、
最初から、設計もしていましたが、
基本的に上のような段階を目指しています。

 

お客さんとの折衝を増やしていったり、
提案して仕事を自ら取りにいったりという動きですね。
というか、これは必須とさえ思っていて、
誰もが目指さなければならないとことだと思っています。

でないと、年を取るにつれて、
どんどん必要のないネットワークエンジニアになってしまいます。

 

なので、年収はずっと、300、400万円台という状況も
あり得る話になってしまうでしょう。

 

運用・保守と構築・設計・提案は全く別の話ですが、
運用・保守の専門として年収が高い人もいます。

しかし、それもやっぱり、運用・保守であったとしても、
理想のネットワーク、インフラ環境への追加提案など
上流工程的な働きかけができなければ、なかなか厳しいことでしょう。

 

僕は生き急いでいるところもあって、
どんどん上位工程に関わるようにしています。
3年目には提案活動なんかも一様やっていました。

 

一方で、キャリアパスについて、
ゼネラリストを目指すのかスペシャリストを目指すのか
という話もありますが、

これは非常にナンセンスだと思っています。
数年前ならよかったかもしれませんが、
(といっても数年前のことは知りませんが。)

現在では、ciscoだけ扱えればよいとか、
Layer3までが完璧ならそれでよいとか、
そんなことはありえません。

ネットワークエンジニアは、
さまざまなベンダーの機器を扱う必要があるし、
スイッチ、ルータだけでなく、ファイアーウォール、
ロードバランサ、認証サーバ
なども扱わなければなりません。

VMWareなど仮想サーバの知識も全くなしではもう厳しいでしょう。

また、最近ではセキュリティの知識は不可欠で、
セキュリティで言えば、Layer3までと言わず、L7まで関わってきます。

かといって、広く浅い知識では話にならなくて、
『T字理論』という概念がありますが、これが理想です。
T字理論というのは、
広く浅い知識の中に突き抜けた知識が一つ、二つあるということ
を目指すのが良いというものです。

「横」=幅広い知識や技術
「縦」=突出した知識や技術

この理論の勘違いでよくあるのが、
まずは幅広い知識を身につけてから、
突出する技術を身につけようとすることですが、
これは、順番が逆でまず、極めなければなりません。

特定の分野で、1流、最低でも1.5流になる必要があります。
そうすると自然と幅広い知識が身についていくものなのです。

 

たとえば、ciscoの技術でいえば、
CCIEレベルが1流、CCNPとCCIEの中間レベルぐらいが1.5流だと思うのですが、
(CCNP取れるレベルではまだまだ2流です。)

 

この勉強は決してciscoの技術だけではなく、
L2やL3に関する知識も広く学べるんですよね。
ということは、他のベンダーの機器もそれなりに触れるようになります。

ciscoを極めていくことで、横の知識の広がりも得られます。
このように、一個を突き詰めることで、知識が広がるということがT字理論で、
その中でも、特にこれからは、1.5流を複数を作ることを意識するのがいいのではないかと思っています。

 

1流になるためには、それだけに膨大な時間をかけなければならず、
横の広がりは少ないです。
よくいますよね。
技術はあるけど、コミュニケーション能力不足な人とか。

 

ではなく、1.5流を複数作ることが、
バランスと専門性を身に付けた市場価値の高い人間になれるではないでしょうか。

といっても、1.5流を作るのに、ジャンルにもよりますが、
最低1、2年ぐらいはかかるとは思いますので、

そうそう簡単にできるものではありません…。

 

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